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ドラマ

あたしゃ7人出演のドラマが見てぇんですよね。そいでもって"職業モノ"が見てぇんです。"もしも7人がアイドルじゃなかったら"って考えることがとても多いんです。はてブロでも職業モノ、楽しく拝読しています。

60分×10話だと長いから、深夜枠の30分×10話くらいで。日テレかテレ東です。

 

第1話:居酒屋

第2話:コンビニ

第3話:書店

第4話:CDショップ

第5話:カフェ

第6話:家電量販店

第7話:カラオケボックス

第8話:不動産屋

第9話:高校(教師)

第10話:ホストクラブ

 

みたいな、毎回シチュエーション変わるやつで。7人出演っていうか、7人しか出てなくて(他の出演は声だけ)飲食系ならキッチン、販売ならバックヤード、学校はもちろん職員室の、スタッフ(職員)同士のやりとりを見せてくれ!ドラマっつーかシチュエーションコントかもしれない。

 

この中だと、コンビニ・書店・CDショップ・カフェは経験ありなので、あるあるネタはいくらでも出せるぞ!逆にデスクワークはしたことないから(たまに本社に顔出すレベルだから)わかんないな…。でもスーツ姿は見たい。

 

なんでわたし売れっ子脚本家じゃないんだろ…全力で書いてプレゼンするのに…しがない一般人。

映画館

観逃していた映画が、家から電車で1時間くらいのところにある映画館で、14日間限定で上映されると知り、慌てて予定を組んだ。

 

候補日はいくつかあったけど、ひとまず一番近い水曜日に行くことにした。早めに行っておけばもう1回観たいと思ったときに後悔せずに済むだろうから。上映は14時と20時の1日2回。

 

映画館に着くと、14時の回のチケットを買った。座席指定画面では全席空席だった。公開から3ヶ月も経っているので、まぁそんなものかな。空いてるほうが気楽に観られるから、かえって良い。

 

上映まで少し時間があるので、周りをぶらぶらする。平日の昼間、人はまばらで外は少し寒いけど気持ちいい天気。

 

上映10分前入場ということなので、少し前に映画館に戻り、ひとまずパンフレットを買う。少し悩んでポップコーンMサイズとコーラも買う。

 

席に着くと久しぶりの映画館にドキドキする。引っ越す前は家の近くに映画館があって、よくレイトショーを観に行っていたなぁ。時間があるときは1日中映画館にいて、3本くらい連続して観たりした。だいたいは2本目か3本目で寝ちゃうんだけど…。

大きいスクリーンと迫力のある音響、何より観られないと諦めていた作品がこれから始まるというワクワク。

 

予告編が始まった。と同時に隣の席に人が座る。こんなにガラガラなのに、よりによって隣にくる!?

 

ちらっとみると帽子にサングラスとマスク、全体的に黒い服装。なんだか怖い。

 

下手に動いて刺激してもな…ということで少し様子を見る。隣の人は帽子を脱ぎマスクを外して、サングラスのかわりに黒縁のメガネをかけた。

 

「………!?」

 

「あ…バレた?」照れ笑いをする。

声が出なくて必死に頷いた。

「この近くで仕事あって。たまたま空き時間出来たから滑り込みでさ。良かったー!めっちゃ空いてるし!これで大画面で観れるわー!」

初対面なのにペラペラと話ができるコミュニケーション能力はさすが、すごいな、と素直に感心した。

 

「で、コウちゃん派?それとも大友くん派?」

「あ、大友、くん…です」

「そやんなー!俺も大友くん目当てです♡」

 

「もしかして、ジャスミンさん?え、何色?何色?」

 

小首をかしげて聞くもんだから、あまりの可愛らしさに目眩がして、思わず頭を抑えた。

「え、大丈夫?調子悪い?」

「あ、大丈夫です。少し疲れてるだけなので」

「そっか。ならまぁいいけど。それにしても、ちゃんと観れるかなー!?照れてしまうかもな♡」

大きな体を屈めて、うずうずしている。

かと思うと「どう?照れずに観れる?」急にこっちを見て真剣な顔で私に問いかけた。コロコロ変わる表情が面白い。

「覚悟は、出来てます」両手を握りこぶしにしてわたしも真剣な表情で答えた。

「えー、覚悟ー!?えらい気合入ってるんやな」大声で笑われて少し恥ずかしくなった。

「ごめん、ごめん。笑ったら失礼やんな。よしっ、俺もこれから、覚悟決める!」

そう言って真剣な表情でスクリーンをじっと見つめている。しばらく前を見るふたり…。

「ちょ、まってこれ、恥ずかしくない!?ふたりっきりでこの空間を共有するって」

確かに、予告編が始まってから他の人が入ってくる気配はなかった。

お互いに2席ずつ離れよう、と意見は一致した。もしあとからお客さんがきたり、係員さんに注意されたら元の席にもどる、ということで。

 

気を取り直してまっすぐ前を向いた時、とても大きな音が鳴った。「グ〜〜〜」お腹の音だ。

 

「聞こえた?」

「は…い」

「時間なくて飯食えんくてさ」

「よかったら、どうぞ」と、ポップコーンを差し出すと

「マジで?助かるわ〜!」そう言って隣の席に移動してきた。

 

結局となり同士で観ることになった。

よっぽどおなかが空いているのか、ポップコーンを取る手が止まらない。可笑しくなって、ちらっと顔を見ると一瞬「あっ」という表情を見せ「ごめん…!止まらんくて」と、手を合わせてこちらに頭をペコペコ下げる。

「わたし、さっき少しご飯食べてきたので、全部食べちゃっても大丈夫ですよ」そういうと、表情はパァっと明るくなり「ありがとう!助かります!」

 

ちょうど、予告編が終わって照明が消えた。

「そろそろ始まる」わたしがそう言ったとき、となりの彼は耳元で

「なぁ、赤ジャスミンなん?なんかちょっと悔しいな」小さな声でささやいた。

「えっ」びっくりして横を見ると

「ほら、映画始まるから、集中!集中!」

何でもない顔をして前を向いていた。

 

 

 

 

訳:やっと、溺れるナイフ観てきました。

 

※もちろんフィクションです。

 

重岡×エレカシ、から派生する全7話

ことのはじまりは、久しぶりにエレカシのトリビュートアルバム『エレファントカシマシ カヴァーアルバム2 ~A Tribute to The Elephant Kashimashi~』を聴いたとき、tacicaが歌う「♪リッスントゥザミュージック」を重岡くんにぜひとも歌わせたい!!!と思ったこと、でした。(ちなみに、同アルバムの秦基博「♪風に吹かれて」は小瀧くんのイメージです)

 

重岡×エレカシで、情景がぶわーっと浮かんできて、せっかくだから今までに聴いてきた大好きな音楽の中から、この声であの曲を歌わせたい!!7曲を選びました。あくまでもわたしの願望です。

 

エピソードは実際にあったものをもとにしています。登場人物はもちろんフィクションです。年齢もあっていたりいなかったり。

 

 *****

 

‪重岡くんは、エレファントカシマシの「♪リッスントゥザミュージック」

専門学校の同級生で、大学生の同い年の彼女が居る。学祭の打ち上げでカラオケオール、みんなが騒ぎ疲れて眠る中ふたりだけ起きていて、モニタをまっすぐ見て“別れの気配を感じていたのに”と自分と重ね歌う姿を見て、思わず泣く。‬

 

―――主人公は20歳。重岡くんも20歳。わたしが泣いていることに気付いて「何でお前が泣くん?!」と頭ワシャワシャするから余計に泣けてきて、あぁ、わたしこの人のことやっぱり好きだ、って改めて思う。気持ちを静めるために2人で外の空気を吸いにいく。言葉は少ない。「あんま泣くとあたまイタなってくるやろ、そろそろ泣きやめ!」ってふわっと抱きしめて背中ぽんぽんしてくれる。しばらくそのままでいて「オレのかわりに泣いてくれたんか。ありがとうな」って耳元でささやく。好きだよ、とは言えなかった。

 

*****

 

照史くんは、THE BACK HORNの「♪世界中に花束を」‬‪

バイト先の常連さん。お会計の時にメモを渡されて、バイト終わりでそのメモを見てみたら「もしよかったら!」と連絡先が書いてあって。少し悩んで連絡すると「どこかでお茶でもせえへん?」と誘われる。話してみると、とってもいい人。‬

 

―――主人公は22歳。照史くんは24歳歳。同業他社の人で、「バリバリ働くところに惹かれた!」と言われて付き合う。バイト終わりで彼の家におじゃまする→彼の手作りご飯食べる→ダラダラして→バイバイ。みたいな毎日。わたしの就職がきっかけで別れる。

 

*****

 

淳太くんは、LUNA SEAの「♪ROSIER」

直属の上司で、すごく厳しい。何度も泣いてしまって「泣くな!オレは期待していないやつには厳しくしない!自信持て!」と言われて号泣。「好きなだけ泣けや」ってカラオケに連れていって「なんでも歌ってやる」って言うし、完コピかってくらい上手。‬

 

―――主人公25歳。中間さんは32歳。ホント厳しすぎる。「もう辞めたい」って泣くと「勝手にしろ」って一度突き放してくるけど、少しして「ちょっとこいつ連れて席外すわ」ってまわりに一言入れて連れ出して、カラオケボックスで話を聞いてくれる。「気が済むまで泣け、その代わり引きずるなよ」と落ち着くまでひたすら歌う。「お前音楽の趣味オモロイな~」と褒め(?)られ、たまに無茶振り(無茶振られ)カラオケしたいときに誘われる。歌うの好きらしい。

 

***** 

 

‪神ちゃんは、People In The Boxの「♪翻訳機」

2歳下のバイトの後輩。バイト終わりに何人かで飲みに行くうちに意気投合して、毎週土曜日は2人でおでかけする。でも互いに思いを告げることなく、神ちゃんとは別の人と付き合う。「オレ待ってますから」って言われる。バイトを辞めた2年後に再会。

 

―――主人公21歳。神ちゃんは19歳。再会時23歳と21歳。ご飯食べて、ひとしきり昔話で盛り上がって、最寄駅まで送ってもらって「じゃあ、ね」と言うと「もうちょっと一緒にいたい」って切ない目で見つめてくるからどうしていいかわからなくなる。「先輩の家、行きたい」ってグイグイくるから「片付いてないから無理だよ」って返すと「いくらでも待つから」って引き下がらない。そうこうしているうちに終電の時間が過ぎてしまう。

 

*****‬

 

流星くんは、たまの「♪海にうつる月」‬

2歳下のバイトの後輩。神ちゃんとだいたい同期。よく遊ぶメンバーのひとり。でもお互いに同性の友達みたいにしか思ってなくて、よくバカ話して笑い合う間柄。流星くんが先にバイトを辞めて、ずいぶん後でSNSで繋がる。「久しぶり!時間あったら飯でもどう?」

 

―――主人公21歳。流星くんは19歳。再会時27歳と25歳。相変わらず気兼ねなく、遠慮なく。再会のご飯は焼き肉!お酒も進み「今彼氏いるん?」「いないよ。そっちは彼女出来た?」「いや、おらん」「今ちょっと恋愛面倒くさいかも」「わかる」さらにお酒は進み「なぁ、オレと付き合ってみん?」「なにそれ」「いやオモロイかなーと思って」「たしかに」…本当にノリで付き合い始める。

 

*****

 

濵ちゃんは、Hi-STANDARDの「♪START TODAY」

高校の1年先輩で、軽音部所属、3ピースのコピバンでギター担当。ライブは皆勤で追っかける。常に上手側最前列確保。「打ち上げ来る?」って誘ってくれる。面白くて優しくて、好きになる。でも先輩は同じクラスに美人の彼女が居る。

 

―――主人公は16歳。濵ちゃん先輩1歳。先輩、ライブの時はTシャツの袖、腕まくりするから二の腕に目がいっちゃう。購買部とかで会った時に、頑張って話しかける。たくさんいる後輩のひとり、だけど、いつも笑顔で話を聞いてくれる。「いつも、ありがとね。これ好きそうなやつ、聴いてみ」ってCDを貸してくれる。「すぐ返します!!」って興奮気味に言うとおなか抱えてヒーヒー笑ったあと「別に急がんでいいから。感想聞かせてな」って頭ぽんぽんして去っていく。(しばらく「あの1年のオモロイ子」って覚え方される)

 

*****

 

‪小瀧くんは、カサリンチュの「♪あるがままに」

一回り歳下の取引先の人。社会人1年目、人懐こくてみんなから好かれる存在。2人きりのエレベーターの中「ねぇ今度ご飯行こうよ〜」と言うので「きみの周りには可愛い子いっぱい居るでしょ」と返すと「誰でも良いわけじゃないし」とそっぽ向いて拗ねる。‬

 

―――主人公は34歳。小瀧くん22歳。結局押しに負けて食事の約束をする。前日の夜に電話がかかってきて「どうした?」って聞くと「明日19時に駅前で待ち合わせ、でいいですか?」って珍しく敬語で話す。「大丈夫だよ、じゃあ明日ね」と言って電話を切る。少しして、またかかってきて「嫌いなもんとかあります?」って言うから「ないよ。それより珍しいね、敬語」って笑うと「これでも緊張してるんですっ」って電話の向こうで膨れる。

 

*****

総括すると、16歳で濵ちゃん先輩に片思いして、20歳で重岡くんに片思いして、22歳で照史くんと付き合って、23歳で神ちゃんと付き合って、25歳で中間さんに片思いして、27歳で流星くんと付き合って、34歳で小瀧くんと付き合うわけですね。

 

なんて贅沢な人生…!!

 

これ考えるの、すごい楽しかった!!過去の恋愛を振り返りつつWESTさんにご協力いただいて…。フィクションとはいえ、ノリで流星くんと付き合うとか…ほんっとに申し訳がない。神ちゃんがいつまでたっても煮え切らないから、照史くんと付き合っちゃったよ!

 

照史くんだけちょっとしっくりきてないからまたいろいろ聴きなおしてみよう。

女性アーティストVer.も、やってみたい。

 

 

 

 

ファミレス

朝5時、12時間の労働を終えてヘトヘトになりながら着替えを済ます。

同じく12時間労働を終えたというのに疲れを見せない表情で彼は「このあと飯行くけど、どうする?」とわたしに問いかける。毎度のことながら返事に困っていると「何や、用事でもあるん?」と今度は口調を強めて問いかける。「いや、別に無いですけど…」と答えると「ほんじゃ、行くぞ」と言ってこちらのことはおかまいなしにどんどん行ってしまう。慌ててバッグを手に取り消灯・施錠してあとを追いかける。

 

駐車場に着いて車に乗り込むと「こんな時間やし、ファミレスでええか」と前を向いたまま言った。わたしは疲れと僅かにやってきた睡魔と戦いながら「はい、大丈夫です」と答えた。車で20分の距離にあるファミレスに着くと、客もまばらな店内へと入る。小さく流れる有線放送に気を取られてると「おーい」と呆れ顔でメニューを渡された。わたしは人とご飯を食べるのが苦手で、こういう時にスッと決められない。しばらくにらめっこをしていると「俺が決めたるわ」といってわたしが見ていたメニューを取り、パスタのページを見始めた。視線は落としたまま「嫌いなもん無いよな」そう言って何に決めたのかを教えてくれることもなく、呼び出しボタンを押した。

 

「~と、~と、あとこのイチゴパフェひとつ」

「パフェ!?」わたしは思わず声を上げていた。店員さんはびっくりしてこちらを見ている。彼は落ち着いた様子で「あ、大丈夫です、それでお願いします」そういってこちらに視線を戻した。「俺のちゃうぞ、お前の食後のデザートやからな」そう言ってメニューを定位置に置いた。

 

彼には長い付き合いの彼女がいる。そろそろ結婚するんじゃないか、というのも本人は口にしないけれど風の噂で聞いている。わたしは彼が異動してきたときに一目惚れをした。全然違う部署にいたわたしを自分のプロジェクトメンバーに呼んでくれて、2人で行動することも増えた。毎日うきうきした気持ちで働いていた。わたしの気持ちに気付いていて「お前、俺のことスキやろ?」とか平気な顔して言うので、完全に浮かれていた。そうしてしばらくしてから彼女の存在を知った。彼に彼女がいることをわたしが知ってからも、変わらぬ距離で接してくる。今日みたいにふたりでご飯を食べることもしょっちゅう。自分が彼女の立場だったら嫌だなと思うので、いつも返事は濁すのに「ええから付いてこいや」と言って当たり前のようにふたりで食事をする。

 

料理が運ばれてきて、わたしの前にはモッツァレラチーズがたっぷり入ったトマトソースのパスタが置かれた。彼はシーフードの入ったサラダを選んでいた。「さあどうぞ」フォークを渡されてしばらくそのままでいると「どうした?調子悪いんか?」と心配そうにわたしの顔を覗き込んだ。「いえ大丈夫です、いただきます」そう言ってパスタを口にした。わたしの様子を見て安心したのか彼もサラダに手を付けた。「それだけですか?」と聞くと俺はええねん。お前は痩せすぎや。もっと太れ」あれだけ長時間働いたのにどうして?というくらい元気に笑った。

 

食事を終えて、イチゴのパフェがやってきた。彼は優雅にコーヒーを飲んでいる。伏し目でコーヒーを飲む姿にわたしがうっかり見とれていることに気付き「いま見てたやろ」と意地悪な目でこちらを見つめる。何も言えず無言でパフェをつつく。彼はふふっと笑ってまたコーヒーを一口飲んだ。

 

「あのっ」思いのほか大きな声が出てしまった。

「こうやって誘っていただけるのはうれしいんですけど」

「うん」

「でもやっぱ、申し訳ないというか、あの、彼女さんに…」

「言いたいことはそれだけか?」

「えっ」

「まぁええわ」

 

しばらくの沈黙が続き、彼が口を開いた。

「お前、これからウチ来い」

びっくりして何も言えないでいると

「どうせ帰って寝るだけやろ」そう言うと、席を立ってわたしの耳元で

 

「俺、ずいぶん前に彼女と別れて、さみしい独り身やからさっ」 と手にした伝票をヒラヒラさせながらレジへと向かっていった。

 

 

 

 

 

※もちろんフィクションです

ひとりカラオケ

ひとりカラオケなんて、何年ぶり?あれは東京に住んでいたころだから、もう12年も前か。

 

わたしの人生においてハマることなんてないだろうと思っていた「アイドル」にハマって早1年。自分より年下の男の子にハマるという、言葉では言い表し難い背徳感と、彼らを今見ずにいたら絶対に後悔するという謎の確信のもと、テレビ・ラジオ・雑誌のお仕事を追って、あとはCDを聴いてライブDVDを観ている。ライブにはまだ行っていない。生で観たらきっと引き返せなくなるし、わたしの性格上“もっと、もっと”が止まらなくなるのがわかっているから。

 

誰かと分かち合うわけでなく、生活に支障がない程度で、ひとり完結した嗜好として、楽しんでいる。

 

そうそう、ひとりカラオケ。久しぶりすぎて緊張しているけど、まぁ誰に気を使うこともないので、片っ端から曲を入れていく。今日はジャニーズWEST縛り!

 

何曲か歌ったところで、ドアのむこうに人影が立ち止まっているのが見えて、声のボリュームを少し落とす。

わたしが気付いたことに向こうも気付いたみたいで、スッと居なくなった。

知り合いかな?とも思ったけど、普段来ることのないこの町で遭遇することもないだろうなと、また歌うことに専念した。

 

しばらくしてまた、さっきの人影。怖いのでそーっと入口に移動してフロントに連絡しようとしたその時、ドアが勢いよく開いて、男の人がひとり入ってきた。

 

「ひとりなん?」

「えっ…」

「自分、ひとりなん?」

「あ、はい…」

 

それを聞いて何の遠慮もなく部屋に入ってきた。そしてフロントに電話を掛け

 

「あ、えーと、烏龍茶ひとつ…」

 

とドリンクのオーダーをしている。わたしは何のことだか、マイクを持ったままあっけにとられている。それからこちらを見て、空のグラスに気付き、あごで(そっちは?)と問いかける。

 

「コ、コーラで」と答えると

「あと、コーラひとつ。お願いしまーす」そういって受話器を置いた。

 

わたしの隣にぼすん、と乱暴に座る。

「で、好きなん?」

「はっ?」

「ほら、その、ジャニーズWESTがさ」

 

そこで、流れていた曲がちょうど終わった。

しばし流れる静寂。

 

わたしはここで考えた。いい大人が、若いキラキラした男の子に現を抜かしていること。何を好きになるかなんて、個人の自由だし、誰に迷惑をかけているわけでもない。それでも拭えない後ろめたさ。生活にハリを与えてくれる素敵な存在。自分の中の考えがグラリグラリと揺れたあとに、体の内側から熱くなっていくのがわかった。きっとこれは、恥ずかしいことだと思っていることが勝ったのだ。好きで応援しているはずなのに、何だか彼らに申し訳ない気持ちになった。

 

「んじゃ、質問変えるわ。何の曲が好き?」

 

わたしは、数曲挙げた。ためらいなく出てきた。フンフン言いながらひょいひょいとデンモクを操作して、それらの曲を入れていく。よしっと立ち上がるとわたしの持っているマイクに向かって手を差し出して

 

「貸してみ」と言うので、何が何だかわからないままにマイクを渡した。

 

最初の歌い出しで、気付いてしまった。

彼が“ご本人様”であることに…。

 

間奏でマイク越しに

 「どうしたん?」と聞くので

「いやだって、なんで…本、人?」と言うと

「気づくの遅いわー!」と、画面越しで、紙面上で見たことのある笑顔を見せた。自分でも思う。気づくの遅いわ!

 

そこで彼の携帯が鳴る。曲が流れる中で電話に出た。

 

「あ、えーっと、おれ調子悪いんかな…外の空気吸ってくるわ。うん、しばらくしたら戻るから」

そう言って電話を切った。聞きたいことはたくさんある。あたまの中は疑問符でいっぱいだ。でも、こちらから踏み込んじゃいけない領域だっていうのはわかってる。だから何も言わないことにした。

 

「好きな曲、どんどん入れて」そういって彼は続きを歌った。

 

 

 

 

 

※もちろんフィクションです